About RDService このソフトウェアについて
RDServiceは、東芝のHDD & DVDレコーダRD-X5で録画したMPEG2 PS形式の動画ファイルを、ネットワーク経由でMacヘダビングするソフトウェアです。
東芝のHDD & DVDレコーダの一部機種は「ネットdeダビング」という機能を備えています。 これは、ネットワークで接続したレコーダ間で、録画したMPEG2 PS形式の動画ファイルをダビングする機能です。 RDServiceは、このネットdeダビング機能を利用します。 動画ファイルをレコーダのハード・ディスクからMacへとダビングすることができます。
RDServiceの設定や実行は、MacOS Xのターミナルからコマンド入力で行います。 グラフィカルなユーザ・インターフェースは、今のところ用意されていません。 また、MacOS Xのファイアウォールの設定変更なども必要となることから、あまり初心者向けのツールではありません。
RDServiceはJava言語で書かれているので、JavaVMさえあれば、どのOSでも動作する可能性があります。 ただしここでは、MacOS X 10.3,10.4で動かすことを前提に、インストール手順や使い方を説明します。 Windows XP SP2やMacOS 9.2.2でお使いの場合には、 Windows XPとMacOS 9ユーザのためのヒントが参考になるかもしれません。
- このソフトウェアは、株式会社東芝が開発を行ったソフトウェアではありません。 株式会社東芝には関係なく独自に作成し、配布しているもので、いわば非公式なソフトウェアです。 このソフトウェアについて、株式会社東芝に問い合わせることはしないでください。
- このソフトウェアは、βバージョンです。 リリース前に一通りのテストは行っていますが、まだ重大な不具合やセキュリティ・ホールが残っている可能性があります。 このことをご承知いただいたうえで、各自の責任の元にお使いください。 万一、重大な問題が生じた場合でも、作者は一切の責任を負いません。 また、ご使用いただく前にはこのページの既知の問題点も必ずご一読ください。
Enviroments 動作環境
- JavaVM(JDK 1.1.8以降で使用可能。ただし、推奨環境はJRE 1.4以降)を備えたOS
2006年10月28日現在、MacOS X 10.4.8 (JRE 1.5.0_06)のほか、 MacOS X 10.3.7(JRE 1.4.2_05),Windows XP SP2+JRE 1.4.2_06,Red Hat Linux 7.3+JRE 1.4.1_02,MacOS 9.2.2+MRJ 2.2.3(JDK 1.1.8)の各OSで動作したとのご報告をいただいています。
- 「ネットdeダビング」に対応した東芝のHDD & DVDレコーダ
2004年12月18日現在、RD-X5のほか、RD-XS53,RD-XS43,RD-XS36,RD-XS24の各機種で動作したとのご報告をいただいています。
How to install インストールの手順
- RDServiceは、zip形式のアーカイブで配布しています。 アーカイブを解凍すると、“RDService”という名称のフォルダができます。
- 解凍した“RDService”フォルダを、そのままMacのハード・ディスクの自分のホーム・ディレクトリへドラッグしてコピーします。
“RDService”フォルダには、以下のファイルやフォルダが含まれます。
Read Me.html
- RDServiceの使い方や注意事項を記載したファイルです。 インストールをはじめる前に、必ずお読みください。
RDService.jar
- Javaバイト・コードによるRDServiceのプログラム本体です。
RDService
- MacOS Xのための起動用シェル・スクリプトです。
RDService.bat
- Windows XP SP2のための起動用バッチ・ファイルです。
RDService.MacOS9
- MacOS 9.2.2のための起動用アプリケーションです。
Makefile
- ソース・プログラムをコンパイルするためのMakeファイルです。
src
- RDServiceのソース・プログラム一式を格納したフォルダです。
scripts
- ソース・プログラムのコンパイル時に使用するシェル・スクリプトを格納したフォルダです。
Quick start 簡単な使い方
- MacOS XのFTPサービスが停止していることを確認します。
RDServiceは、FTPサーバ機能を備えています。そこで、RDServiceを使う際には、MacOS XのFTPサービスをあらかじめ停止しておく必要があります。 MacOS XのFTPサービスを停止するには、“システム環境設定”で“共有”を選び、次のように“サービス”タブで“FTPサービス”のチェックを外します。
- MacOS Xのファイアウォール機能を設定します。
MacOS Xのファイアウォール機能を使用していない場合には、この設定は不要です。 ファイアウォール機能を使用している場合には、RDServerが使用するポートを設定する必要があります。 設定を行うには、“システム環境設定”で“共有”を選び、さらに“サービス”タブで“ファイアウォール”を選択します。 ファイアウォールが使用中であることを確認したあと、“新規...”ボタンをクリックして、次のように設定します。
RDServiceが使用するFTPデータ転送用のポート番号は、RDService起動時の引数で変更することができます。 配布状態のままポート番号を変更しなかった場合には、FTPコントロール用のポートとして21番が、またFTPデータ転送用のポートとして5500〜5509番が使われます。 そこで、21番と5500〜5509番のポートを開けるように、ファイアウォールを設定します。 後述する方法でRDServiceが使用するポート番号を変更した場合には、それにあわせてファイアウォールの設定も変更する必要があります。
- MacOS Xの“アプリケーション”の“ユーティリティ”フォルダ内にある“ターミナル”を開き、次のコマンドでRDServiceを起動します。
cd ~/RDService ./RDService
管理者のパスワードを要求されるので、入力してください。 起動に成功すると、ウェルカム・メッセージのあと、“Ready.”のメッセージが表示されます。
なお、Finderより直接“RDService”ファイルをダブル・クリックして起動することもできます。 この場合、自動的にターミナルのウインドウが開き、RDServiceが起動します。 ターミナルでの操作に慣れていない方には、こちらの方法をおすすめします。
- RD-X5を操作し、「ネットdeダビング」機能を使ってファイルをMacへダビングします。
ネットワーク機器名として“RDService”が表示されるので、それを選択します。 ダビングしたファイルは、Macのホーム・ディレクトリの“ムービー”(英語環境では“Movies”)フォルダに保存されます。
Commnd line options オプションとその設定
RDServiceは、起動用のシェル・スクリプトである“RDService”と、 Javaで書かれたプログラム本体である“RDService.jar”の二種類のファイルから構成されています。 “RDService”シェル・スクリプトを書き換え、“RDService.jar”へのオプションを設定することで、RDServiceの動作を変更できます。
配布状態では、RDServer
シェル・スクリプトは、次のようになっています。
MacOS X以外で使用する場合には、そのOSにあわせて適当な書式で書き換える必要があります。
#!/bin/bash sudo java -jar ${0%/*}/RDService.jar -s -p 5500:5509 -d ~/Movies $@
RDService.jarの引数として指定可能なオプションは、以下の通りです。
-p from:to
-b size
-d path
-n name
-h
-s
Hints for the users of Windows XP or MacOS 9 Windows XPとMacOS 9ユーザのためのヒント
- RDServiceを起動するには、Windows XP SP2の場合、“RDService.bat”ファイルをダブル・クリックします。 また、MacOS 9.2.2の場合、“RDService.MacOS9”アプリケーションをダブル・クリックします。
- ダビングしたファイルは、Windows XP SP2の場合、“マイドキュメント”フォルダへ保存されます。 また、MacOS 9.2.2の場合、“RDService.MacOS9”アプリケーションが存在するのと同じフォルダに保存されます。
-
MacOS 9.2.2の場合、RDServiceのオプションを設定するには、
MRJ SDK 2.2に含まれる
JBindery
アプリケーションを使用します。 “RDService.MacOS9”アプリケーションをドラッグし、“JBindery”アプリケーションへドロップします。 そして、“Command”の“Optional parameters”で必要なオプションを設定します。設定後、“Save Settings”ボタンをクリックして保存します。
Redistoribution notice 再配布について
このソフトウェアは、 BSDライセンスに基づき公開するフリーウェアです。 ソフトウェアの再配布や修正は、BSDライセンスの元であれば自由に行っていただいて結構です。
Download ソフトウェアのダウンロード
- 実行形式+ソース・プログラム一式(RDService_1.0b5.zip)(MacOS X,Windows XP,Linuxなど汎用)
- 実行形式+ソース・プログラム一式(RDService_1.0b5.img)(MacOS 9.2.2はこちら。Disk Copy 6.3.3イメージ・ファイル形式)
- 旧バージョン:実行形式+ソース・プログラム一式(RDService_1.0b3.zip)
- 旧バージョン:実行形式+ソース・プログラム一式(RDService_1.0b3.img)
Known problems 既知の問題点
- 一括ダビングを実行した場合に、ダビング先のディスクの空き容量がRD-X5に表示されます。 しかし、Windowsなどの“/bin/df”コマンドが使えない環境では、この表示が正常に行われません。
- マルチ・スレッドのFTPサーバとして実装しているので、同時に複数のRD-X5からネットdeダビングを実行しても動作するはずです。 しかし、実際に試したことがありません。 もしかすると重大な問題が発生するかもしれないので、複数のRD-X5からの同時ダビングは避けてください。
Special thanks 謝辞
RD-X5との通信プロトコルについては、2ちゃんねるAV機器板 の「東芝HDD&DVDレコ ネットdeダビング解析」スレッドを参考にさせていただきました。 なかでも151◆HdSsCCrBb氏作成のvrd2のソース・プログラムは、とても参考になりました。ありがとうございました。
RDServiceと同種のソフトウェアに、Windows上で動作するVirtualRD、 MacOS Xで動作するvrx、 Perlで記述されたvrd2があります。 これらのソフトウェアがなければ、RDServiceが完成に至ることはありませんでした。 貴重な情報をご公開いただき、ありがとうございました。
History of the updating 更新履歴
- Version 1.0b5(2006年10月28日)
-
- Windowsでファイル名に使用できない文字の置き換えは、Windows環境でのみ実行するようにしました。
- 従来、ファイル名として使用不可の文字が番組タイトルに含まれていた場合、 連続する複数のピリオドについては“_”(アンダースコア)に、その他の文字については“-”(ハイフン)にそれぞれ置き換えていました。 これを変更し、すべての使用不可の文字を“_”(アンダースコア)に置き換えるようにしました。
- Intel Macでmakeを行った場合、リリース用のdmgファイルとzipファイルが生成されないという問題を修正しました。
- MacOS Xの“ターミナル”上でmakeを行った場合、javacとjarコマンドの日本語メッセージが文字化けするという問題を修正しました。 (参考:Technical Q&A QA1092: Displaying Java compiler errors in Japanese)
- Version 1.0b4(2006年10月17日:テスト専用のため、非公開)
-
- Windowsでファイル名に使用できない文字(\/:?*"><|)が番組タイトルに含まれていた場合、 それを“-”(ハイフン)に置き換えてダビングするようにしました。
- J2SE 5.0環境でmakeできないという問題を修正しました。
- Version 1.0b3(2005年1月15日)
-
- ダビングを開始する前にダビング先ディスクの空き容量をチェックし、容量が不足していた場合にはダビングを中止するようにしました。
ただし、空き容量のチェックが正しく機能するのは、MacOS X/Linux/UNIXなどの
/bin/df
コマンドでディスク容量を取得可能な環境に限られます。 Windowsなどの/bin/df
コマンドが使えない環境では機能しません。 - SPAMメール防止のため、ウェルカム・メッセージからメール・アドレスを削除しました。
- ダビングを開始する前にダビング先ディスクの空き容量をチェックし、容量が不足していた場合にはダビングを中止するようにしました。
ただし、空き容量のチェックが正しく機能するのは、MacOS X/Linux/UNIXなどの
- Version 1.0b2(2004年12月18日)
-
- JDK 1.1.8以降に対応しました。 これに伴い、MacOS 9.2.2+MRJ 2.2.3からの起動用アプリケーション“RDService.MacOS9”を追加しました。
-s
オプションで表示されるメッセージにあったスペルの誤りを修正しました。
- Version 1.0b1(2004年12月5日)
-
以下の機能を追加:
- Windows XPからの起動用バッチ・ファイル“RDService.bat”を追加しました。
- 一括ダビングを実行した場合に、ダビング先ディスクの空き容量が、RD-X5に正しく表示されるようになりました。
ただし、空き容量が正しく表示されるのは、MacOS X/Linux/UNIXなどの
/bin/df
コマンドでディスク容量を取得可能な環境に限られます。 Windowsなどの/bin/df
コマンドが使えない環境では機能しません。
- ファイル名のチェックを強化し、ネットdeダビングで使われる名前以外はすべてエラーとなるようにしました。
- FTPパッシブ・モードによるデータ転送用ポートへの外部からのコネクションを、 コントロール用ポート(ポート21)のコネクション先のホスト(リモート・ホスト)に対してのみ許すようにしました。
- MacOS X/Linux/UNIX環境において、ダビング後ファイルのパーミッション変更のため、
chmod
コマンドを内部的に実行しています。 このときのコマンドをフル・パス名として、カレント・ディレクトリのchmod
ファイルが誤って実行されないようにしました。
- RD-X5に表示されるダビング先ディスクの一覧が、ダビングを行うごとに変化してしまうという問題を修正しました。
- ダビング先に同名のファイルが既に存在していた場合、ファイル名の末尾に連続番号を付け、重複の回避を試みます。 しかし、複数のRD-X5から同名のファイルを同時にダビングすると、重複回避が正常に行われず、 どちらかのファイルが消されてしまう可能性がありました。この潜在的な問題を修正しました。
- MacOS Xにおいて、RDServiceを終了せずにターミナルのウインドウを閉じると、Javaのプロセスが残ってしまうという問題を修正しました。
- Version 1.0a2(2004年11月30日)
- Red Hat Linux 7.x+JRE 1.4.xで動作しないという問題を修正しました。
- Version 1.0a1(2004年11月28日)
- 最初の公開バージョン